FIREに必要な金額はいくら?必要金額の計算方法と考えかた
【結論】FIREに必要な金額は「人それぞれ」。
まずは生活費から考える
FIREに必要な金額はいくらなのか。
この疑問に対して、「数千万円」「1億円」といった数字を目にすると、現実味がないと感じてしまう人も多いと思います。
結論から言うと、FIREに必要な金額は人それぞれです。
基準になるのは、世間の平均や成功例ではなく、まずは自分の生活費です。
考え方はとてもシンプルで、
「自分はいくらあれば、今と同じ生活を続けられるのか」
これを把握することから始めます。
細かく管理する必要はなく、月の支出をざっくり出すだけで十分です。
もう一つ大切なのは、「一生まったく働かない」前提で考えなくていいという点です。
働き方を調整したり、収入源を一部残したりすれば、必要な金額は大きく変わります。
完全なリタイアにこだわらず、選択肢を増やす発想を持つことで、数字は一気に現実的になります。
FIREは、達成か失敗かで判断するものではありません。
生活費を基準に、少しずつ自由度を高めていく考え方です。
まずは今の生活を知ること。それが、FIREを現実的に考えるための最初の一歩になります。
なぜFIREの金額が分かりにくく感じるのか
FIREについて調べていると、
「結局いくらあればいいの?」
と感じてしまう人は多いと思います。
これは知識が足りないからではなく、
分かりにくくなる理由がいくつも重なっているからです。
ネットの成功例が基準になってしまう
FIREを調べると、
「◯歳で資産1億円」
「数千万円でリタイア」
といった事例が目に入ります。
こうした話は分かりやすい一方で、
前提条件が省かれていることも少なくありません。
家族構成や住んでいる場所、働き方が違えば、
同じ金額でも意味は大きく変わります。
にもかかわらず、その数字だけが基準になると、
「自分には無理そうだ」と感じてしまいやすくなります。
完全リタイア前提で考えてしまう
FIREという言葉から、
「もう働かなくていい状態」を想像する人は多いでしょう。
その前提で考えると、
生活費のすべてを資産からの収入でまかなう必要があるため、
どうしても必要な金額は大きくなります。
実際には、
・収入源を少し残す、別に持つ
・働き方を調整する
といった選択肢もあります。
完全に辞める前提を外すだけで、
金額の見え方はかなり変わります。
数字の意味が整理されていない
もう一つの理由は、
「必要な金額」の中身が整理されていないことです。
生活費なのか、余裕分なのか、
将来の不安まで含めた金額なのか。
これが曖昧なままだと、
どの数字を信じていいのか分からなくなります。
まずは「今の生活にいくらかかっているか」。
そこを基準に考えるだけで、
FIREの金額は一気に分かりやすくなります。
FIREに必要な金額のシンプルな考え方
FIREの金額が分かりにくく感じる理由の多くは、
計算そのものが難しいというより、考え方が整理されていないことにあります。
実は、FIREに必要な金額の考え方は、とてもシンプルです。
ポイントは、大きな数字から逆算しないことです。
① まずは「年間生活費」を出す
最初にやるべきことは、
自分が1年間でいくら使っているかを知ることです。
ここで完璧な家計簿は必要ありません。
・家賃(または住宅ローン)
・食費
・光熱費・通信費
・保険や固定費
これらをざっくり合計して、月の生活費を出します。
たとえば、
月の生活費が25万円なら、年間で300万円。
この「年間生活費」が、すべての計算の土台になります。
② 「何年分あれば安心か」を考える
次に考えるのが、
「この生活費を何年分用意したいか、用意すれば安心か」です。
ここでよくあるのが、
「(80歳程度まで生きるとして)一生分を全部FIREする為に用意しなければいけない」
という考え方ですが、必ずしもそうとは限りません。
たとえば、
・一定期間は資産でカバーする
・必要に応じて働く
・収入源を一部残す
といった前提を置くこともできます。
「何年分か」は途中で変えても構いません。
まずは目安として考えるだけで十分です。
*私は貯金:半年分、資産:生活費の2/3を資産収入でまかなえる金額で現在考えてます
③ 収入をゼロにしない前提も持っておく
FIRE=無収入、という前提で計算すると、
必要な金額は一気に大きくなります。
一方で、
・副業をする
・ゆるく働く
・スキル収入を組み合わせる
と考えるだけで、資産に頼る割合は下がります。
たとえば、
年間300万円の生活費のうち、
100万円を働いて補えるなら、
資産でまかなうのは200万円分です。
この視点を入れるだけで、
計算はかなり現実的になります。
④ 数字は「決定」ではなく「仮置き」でいい
ここまで計算しても、
「これで本当に大丈夫なのか」
と感じるかもしれません。
ですが、最初から正解を出す必要はありません。
FIREの金額は、人生や生活の変化に合わせて調整するものです。
まずは、
・今の生活費
・現実的な前提
この2つをもとに、仮の数字を置いてみる。
それだけで、FIREは
「遠すぎる理想」から
「考えられる選択肢」へと変わっていきます。
会社員向け|リアルな金額シミュレーション(生活費の一部を資産収入にまかなう基準)
ここでは、「4%ルール」を目安に、
資産からの収入で生活費をまかなう場合の金額感を見ていきます。
4%ルールとは、
「投資資産の4%程度であれば毎年切り崩しても、30年後でも資産が尽きない」
と考えられている目安です。
あくまで参考値ですが、
FIREの計算ではよく使われています。
生活費が少なめの場合(独身・共働き世帯など)
まずは、比較的生活費を抑えられているケースです。
(自分の必要生活費で考えてます。共働きの場合は家庭の生活費の半分)
たとえば、
- 月の生活費:20万円
- 年間生活費:240万円
この生活費を、資産収入でまかなうと仮定すると、
必要な資産額は次のように考えます。
240万円 ÷ 4% = 約6,000万円
つまり、
年間240万円を4%で取り崩すには、
およそ6,000万円の資産がひとつの目安になります。
家族あり・住宅ローンありの場合
次は、より多くの会社員に近いケースです。
たとえば、
- 月の生活費:40万円
- 年間生活費:480万円
同じようにFIRE4%ルールで考えると、
480万円 ÷ 4% = 約1億2000万円
この数字を見ると、
「やっぱりハードルが高い」「1億は無理だよ」と感じるかもしれません。
ただし、これは
今の生活費をそのまま、すべて資産でまかなう場合の話です。
筆者の金額シュミレーション例
次は、一例としてスロウスの金額シュミレーションを紹介します。
私は4人家族の家庭持ち、持ち家有りです。生活は以下の通りでした。
- 月の生活費:約43万円
- 年間支出 :約550万円
資産収益だけで考えると、550万円 ÷ 4% = 約1億3750万円必要となりましたので
資産収益だけでは厳しいので、FIREの達成条件として下記の3パターン検討
- 年間生活費を480万円(月平均40万円)まで節約しその他はすべて資産収益
→資産1億2000万円必要 - 年間生活費を480万円まで節約、副業20万円/月、資産収益20万円/月稼ぐ
→資産6000万円必要 - 年間生活費を480万円まで節約、副業10円/月、バイトなどの週3日程度の労働15万円/月、資産収益15万円/月稼ぐ
→資産4500万円必要
私は完全なFIREを目指していないので副業や労働を加えた3パターンを検討しました。
今後子供が巣立って必要生活費は下がるだろう、週3日くらいは働く前提(社会ともつながっていたほうが良いのでは?)で考えました。
すごく楽観的な数字にはなりますが、今後1年に1度再検討していけばいいかなと思ってます。
仕事を完全に辞めない前提で考えるとどうなるか
4%ルールを使う場合でも、
収入をゼロにしなければいけないわけではありません。
たとえば、
年間480万円の生活費のうち、
- 240万円を副業やゆるい仕事で補う
とすると、資産でまかなうのは240万円
この場合、
240万円 ÷ 4% = 約6,000万円
もしくは
そのうち、
- 支出を減らし、年間480→360万円に生活費を減額
- 120万円を副業やゆるい仕事で補う
とすると、資産でまかなうのは240万円
この場合も資産は約6,000万円
必要な資産額は、当初の無理だと思われていた金額から
一気に現実的な水準まで下がります。
4%ルールは「目安」として使う
ここで大切なのは、
4%ルールは絶対の正解ではないという点です。
相場の状況や、
自分の生活スタイルによって、
安全と感じる割合は変わります。
ただ、
「年間生活費 ÷ 4%」
というシンプルな計算を一度してみるだけでも、
FIREの金額はかなり具体的になります。
数字が見えることで、
FIREは夢物語ではなく、
調整しながら近づける選択肢だと分かってきます。
お金以外に見落としがちなポイント
FIREの話になると、
どうしても「いくらあればいいのか」という数字に意識が向きがちです。
もちろん金額は大切ですが、
実際にはお金だけで不安が完全になくなることは少ないのも事実です。
ここでは、金額の計算だけでは見えにくいポイントを整理しておきます。
投資+副業+働くという組み合わせを持つ
FIREを考えると、
「投資の収益だけで生活する」
というイメージを持つ人は多いかもしれません。
ただ、収入源がひとつだけだと、
相場の変動や想定外の支出があったときに、
不安が大きくなりやすくなります。
そこで現実的なのが、
投資+副業+働くという組み合わせです。
たとえば、
- 投資:生活費のベースを支える
- 副業:収入の上乗せや調整役
- 働く:最低限の安定収入
このように役割を分けて考えると、
どれか一つに頼り切らずに済みます。
すべてを本気でやる必要はありません。
「収入の柱を複数持つ」だけでも、
心理的な安心感は大きく変わります。
数字があっても安心できない理由
必要な資産額が見えても、
「これで本当に大丈夫なのか」
と感じる人は少なくありません。
これは、数字が不安を消すものではなく、
判断材料にすぎないからです。
生活環境や価値観が変われば、
必要なお金の感覚も自然と変わります。
だからこそ、数字は固定せず、
定期的に見直す前提で考えることが大切です。
生活の自由度をどう高めたいか
FIREは、単に仕事を辞めることではありません。
「どの部分を楽にしたいのか」
を考えることが、本質に近い部分です。
たとえば、
- 残業を減らしたい(生活残業をしたくない等)
- 働く時間を調整したい(週3日程度がベスト等)
- 嫌な仕事を断れるようになりたい
こうした希望を整理しておくと、
必要な金額や働き方も自然と見えてきます。
お金は目的ではなく、手段です。
数字の先にある生活を意識することで、
FIREはより現実的な選択肢になっていきます。
FIREを考え始めた人がやるべき最初の一歩
FIREという言葉を知って、
「気になるけど、何から始めればいいの?」
と感じる人は多いと思います。
実は、最初にやることはとてもシンプルで、
いきなり投資を始めたり、
大きく生活を変えたりする必要はありません。
まずは「今の生活費」を知る
最初の一歩は、
毎月いくら使っているのかを把握することです。
家計簿を完璧につける必要はありません。
クレジットカードの明細や、
銀行の履歴をざっと見返すだけでも十分です。
3か月くらいから平均するとなお良し。
「だいたいこのくらい使っているな」
という感覚がつかめると思います。
無理に節約しなくていい
節約と聞くと、
「我慢しないといけないのでは」
と身構える人もいるかもしれません。
でも、固定費(通信費、保険、家賃、サブスク)の見直しであれば
一度実施するとずっと節約できるものから始めるのがおすすめです。
生活費の見直しは我慢がずっと続くので途中で挫折する可能性が高いからです。
少額でも「お金が働く感覚」を知る
余裕があれば、
少額でいいので投資に触れてみましょう。
金額は本当に少なくて構いません。
数千円でも、
「お金が動く」という感覚を知るだけで、
見える景色が変わってきます。
焦って増やそうとしないことが大切です。
FIREは「決断」ではなく「準備」
FIREを目指すことは、
人生を一気に変える決断ではありません。
少しずつ準備を進めて、
選択肢を増やしていくプロセスです。
最初の一歩を踏み出した時点で、
すでにFIREへの道は始まっています。
無理のないペースで、
自分に合った形を探していきましょう。
まとめ:FIREできないとダメなわけではない
FIREは、
必ずフルFIREを目指さなくても問題ありません。
大切なのは、お金や働き方、
今後の自分の人生について考え始めること自体です。
生活費を見直したり、
少額でも投資に触れてみたり、
副業という選択肢を知ったりすることは、
たとえFIREをしなくても、
これからの人生を楽にしてくれます。
FIREはゴールではなく、
「選択肢を増やすための考え方」だと私は思います。
今すぐ何かを決めなくても、
少しずつ知って、少しずつ試して、
自分なりの形を見つけていけば大丈夫。
ではまた次の記事にて。
